大人は、子どもの本といえば、夢いっぱいのファンタジーに溢れた物を連想します。

絵本の中でよく見るのは、動物が二足歩行をしていたり、洋服を着ている等現実の世界にない虚構の内容です。

ところが、マリア・モンテッソーリは「幼い子どもには、現実の世界をよく伝えてからでなければ、ファンタジーの世界は危険である」と言っています。このことからモンテッソーリ教育では、おとぎ話やファンタジー物語は一切禁止されている、と誤解される事があります。

 

しかし、ここで気をつけなければいけない事は、与える時期です。乳児の子ども達は、ありのままの現実をそのまま受け止めてしまします。架空のファンタジックなものを現実としてとらえてしまいます。うさぎについての認識が出来上がってからなら問題ありません。本物の図鑑や写真の本を見せてあげることが大切です。現実を知った後の子どもがファンタジーの世界に遊ぶ事は有限から無限の世界が広がり、子どもの夢を大きく広げます。

きつね組では、自然がテーマの絵本、昔話、科学の絵本、虫、生き物の絵本、図鑑等を使い調べたり、本物の写真が掲載されている本をたくさん置いています。これからも、子ども達が本物の世界観を味わえるような本を準備していきます。                                  

                                         

                                              記:渋谷 加奈子